こんにちは。
いたばし空き家管理センターを運営している、行政書士の毛利です。
わたしはもともとシステムエンジニアをしていました。
システムの開発で特にデータベースが専門分野で、DBA(データベース管理者)をよくやってました。
後述しますが、空き家も「空家」に認定されると、市町村によってデータベースで管理されるようになります。
なんか親近感を感じてしまいますね。
さて、本題に入ります。
空き家の4態とは?
空き家は4つの状態に変化します。
- 空き家状態
- 空き家
- 空家
- 特定空家
わたしはこれを、空き家の4態と呼んでいます。
「ぶり はまち、元はいなだの出世魚」。
なんとなく、こんな川柳を思い起こしたりしませんか?
めでたくないのが残念ですが。
1. 空き家状態
誰も家に住まなくなってしまうという、空き家の初期状態です。
何らかの定義があるわけではないのですが、イメージつかめますよね?
2. 空き家
空き家状態が続いて、周りの誰からも「空き家だな」っと認識される状態です。
一般的にいう「空き家」というのは、この状態のことです。
3. 空家
1年以上、空き家を放置していると、空家法(空家等対策の推進に関する特別措置法)の「空家」に認定されてしまいます。
住民票の情報とかを確認するので、認定するのは市町村です。
「空家」と認定された家は、データベースに登録され、その後の対応や状況が記録されていくことになります。
4. 特定空家
「空家」に認定されてもなお放置していると、状態が一歩進みます。
安全、衛生、景観の3点について、周囲に悪影響を与えると判断された場合、市町村によって「特定空家」に認定されてしまいます。
「特定空家」の定義も空家法に規定されています。
※大事なことなので条文を載せときます。
【参考:空家法第2条】
(定義)
第二条 この法律において「空家等」とは、建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む。)をいう。ただし、国又は地方公共団体が所有し、又は管理するものを除く。
2 この法律において「特定空家等」とは、そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態又は著しく衛生上有害となるおそれのある状態、適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にあると認められる空家等をいう。
特定空家に認定されるといろいろ大変です
特定空き家に認定されてしまうと、持ち主は以下のような不都合に直面します。
- 市町村長から助言、指導を受ける
所有者に空き家の状態を説明、改善を促します。
- 修繕または除去するように勧告を受ける
- 所有者は、空き家に対し必要な措置をとるように書面で勧告されます。
勧告後、翌年度から土地の固定資産税と都市計画税の軽減措置がなくなります。
- 猶予期限を定めて命令を受ける
- 勧告にかかる措置をとるように命じられます。
これに違反すると罰金50万円です。
- 空き家除却などの代執行
事前に通知したうえで、所有者に代わって自治体が空き家解体に踏み切ります。
空き家の解体後、所有者に解体費用などが請求されます。
「空家」にならないことが大事
「特定空家」に認定されないためには、その前段階の「空家」に認定されなければいいのです。
適切に管理されている建物は「空家」になることはありません。
いたばし空き家管理センターでは、空き家巡回サービスを通して、適切に管理するお手伝いをします。
「空家」認定を回避して、将来の対策を一緒に考えていきましょう。
最後までお付きあいいただき、ありがとうございました!