こんにちは。
いたばし空き家管理センターを運営している、行政書士の毛利です。

空き家に関するいろいろなことを、ここでお知らせしていこうと思います。
ホームページに組み込むか、ブログ形式にするか、少し悩んだのですが、余計なことも含めて自由に書けたほうがいいかなと思って、ブログ形式にしてみました。
ネタ切れになったらしばらくアップしないとかあると思います。
お付き合いのほど、よろしくお願いします。

空き家問題とは?

近い将来、日本の住宅の3分の1が空き家になってしまうのではないか、と言われています。
「そんなに空き家ばっかりになったら、あんまりよくないよね。」
ざっくりというと、これが空き家問題です。
そうならないように、官民が知恵を絞って対策を始めています。

空き家は増えています!

総務省の「平成25年住宅・土地統計調査」によると、2013(平成25)年10月における総住宅数は6063万戸です。
このうち、空き家は820万戸で全体の13.5%を占めています。
この調査は5年毎に実施されているのですが、1973(昭和48)年からの結果をグラフにするとこんな感じです。
ああ、着実に増えているなっていうのがよくわかります。

気をつけたい、本当の「空き家」の数とは?

さて、ここで気をつけなければならない、数字のマジックがあります。
問題を正確に把握するためにもう一歩進んでみてみましょう。
この空き家数820万戸の内訳を確認してみます。

  1. 賃貸用の住宅(429万戸)
  2. 売却用の住宅(31万戸)
  3. 二次的住宅(41万戸)
  4. その他の住宅(318万戸)

1. は賃貸用アパートやマンションで入居者を募っている状態です。
「空き家」というよりは「空室」という方がしっくりきます。
これって、アパート・マンション経営がうまいかまずいかの問題で、これを社会問題とするのはどうなんだろうか?っと思ってしまいます。

2. は売却活動を行っている住宅です。
もちろん、現在は空き家となっていますが、近いうちに誰かが購入する可能性が高いのです。
これも「空き家問題」とするのには疑問が残ります。

3. はいわゆる「別荘」のことです。
週末や決まったシーズンに使う住宅なのですから、これも社会的な問題となっている「空き家」というには違和感があります。

4. はいわゆる一般的なイメージの「空き家」です。
所有者がいなくて管理が行き届かない。
雑草や木の枝が生え放題、伸び放題。
ほっておくと、放火されたり、不良のたまり場になったり、犯罪の温床になってしまう。
そんな心配を抱かせる空き家こそ、社会問題の中心となるものでしょう。

増え続ける空き家が問題です

以上のことから、820万戸というのは少し誇張といえます。
実際に社会問題となっているのは、この内の318万戸です。
そして、問題の核心は「数」ではなく、その「変化」にあります。
下記の表が示す通り、その数は確実に増えており、この15年間では、約1.7倍に増えています。

調査年 総住宅数 その他の住宅数 割合
2013(平成25)年 60,628,600 3,183,600 5.3%
2008(平成20)年 57,586,000 2,681,100 4.7%
2003(平成15)年 53,890,900 2,117,600 3.9%
1998(平成10)年 50,246,000 1,824,900 3.6%

以上、日本における空き家の数について、概要をお伝えしてきました。
空き家が増えてきている現状をご理解いただけたでしょうか?

資料と数字の根拠は、総務省が発表している「住宅・土地統計調査」のデータを利用しています。
詳しく確認したい方は、下記をご参照ください。
【総務省 平成25年住宅・土地統計調査】
http://www.stat.go.jp/data/jyutaku/index.htm

最後までお付きあいいただき、ありがとうございました!